「南ア周遊道整備を」 地元期成同盟会 山梨県に要望

 「南アルプス周遊自動車道整備促進期成同盟会」(会長・辻一幸早川町長)は14日、南アルプス市芦安芦倉と早川町奈良田を結ぶ周遊道の整備を求める要望書を横内正明知事に提出した。横内知事は整備の必要性を認めながら、「早い時期に方向性を出す」と述べた。

 現在、両地区は広河原を経由する南アルプス林道と県道南アルプス公園線で結ばれている。しかし、総延長は約50キロに上り、林道は冬季閉鎖するため、1年通して普通車が乗り入れることはできない。

 要望書では、中部横断自動車道六郷-富沢間が2017年度に開通予定であることに触れ、「中部横断道を軸とした道路ネットワークの構築が、広域の地域振興で非常に重要」と説明。トンネルなどを建設し、両地区を結ぶよう求めている。

 この日は辻会長をはじめ、同盟会副会長の中込博文南アルプス市長らが県庁を訪れた。横内知事は「必要(な道路)とは思うが、財源の手当てができるかどうかが一番の課題」とした上で、早期に方向性を示すことを約束した。

 県は概算の総事業費を70億~80億円程度とみている。計画中のほかの道路との優先順位なども見ながら建設可能かどうか判断する。

 【写真】横内正明知事に要望書を提出する辻一幸早川町長(左)=県庁

 (2014年1月15日付 山梨日日新聞)

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