2015.5.14 News /

韮崎市がエコパーク地域推進協議会設立へ 南アルプスと共生探る

 韮崎市は31日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の生物圏保存地域「エコパーク」に登録された南アルプスの活用方法などを検討する「南アルプスユネスコエコパーク韮崎市地域推進協議会」を立ち上げる。地元住民や有識者らが、観光振興と自然保護の両立について意見を交わす。

 市内の甘利山は、南アルプスの自然環境を厳重に保全する「核心地域」に隣接する地域「緩衝地域」に指定されている。昨年6月のエコパーク登録を受け、「将来にわたって自然と人が共生する地域社会づくりに取り組む」(市商工観光課担当者)と計画した。

 協議会は地元のNPO法人や山岳会メンバーらも加わり約60人で構成し、年4回の開催を予定。エコパークが自然保護と活用などの両立を理念としていることを踏まえ、自然環境を壊さずに観光振興に生かす方策を探る。ホウオウシャジンやレンゲツツジなど高山植物の具体的な保全策も話し合う。

 横浜国立大の環境情報研究員の若松伸彦さんをオブザーバーに迎え、環境保全の観点からアドバイスを受ける。

 31日の設立総会は市民交流センター「ニコリ」で開き、役員構成などを決める。総会後は若松さんが「南アルプスユネスコエコパークにおける韮崎市の役割」と題して講演する。17日から31日までは同所で登録1周年の記念として、甘利山の高山植物や風景などを写した写真展も開かれる。

 (山梨日日新聞 2015年5月14日付)

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