南アルプスの自然、貼り絵で表現 ちぎらさん企画展始まる

動植物や南アルプスの自然を描くちぎらまりこさんの企画展=南アルプス市芦安芦倉

来場者のリクエストを聞きながら、貼り絵を作るちぎらまりこさん(右)=南アルプス市芦安芦倉
貼り絵作家ちぎらまりこさん(38)=前橋市=の企画展「ただ、ここにある」(南アルプス市、山梨日日新聞社、山梨放送主催)が15日、南アルプス市芦安芦倉の市芦安山岳館で始まった。和紙や包装紙などを貼り合わせ、南アルプスの自然を表現した作品など34点を展示。同日はライブペイントもあり、来場者のリクエストに応じて南アルプスの動植物を描き出した。
ちぎらさんは尾瀬国立公園のある群馬県片品村の出身。手すき紙や和紙、外国の包装紙などを手やハサミで切り、風合いを生かした貼り絵を国内外で発表している。
日常的にカモシカやシカなどを目にする環境で育った経験を踏まえながら、ライチョウやキタダケソウなど南アルプスの動植物をモチーフに制作した幅4・5メートル、高さ2メートルの新作を出品。日常の暮らしを描いたカレンダーの原画展示や、アトリエを再現したコーナーもある。
15日はオープニングセレモニーとライブペイントが行われ、関係者ら約50人が出席。ライブペイントでは、ちぎらさんが来館者の要望を聞きながら、南アルプスに生息する動植物の貼り絵を披露した。
ちぎらさんは、「山はそこにただいるだけで癒やしをくれる。見る人それぞれが何かを感じとってくれたらうれしい」という。紅葉など季節の移ろいに会わせ、展示作品に手を加える予定だという。
企画展は南アルプスユネスコエコパークと同館の認知度向上などを目的に開催。来年3月10日まで。午前9時~午後5時。毎週水曜日、年末年始休館(7月17日~9月2日は無休)。大人(中学生以上)500円、子ども(小学生)250円。問い合わせは同館、電話055(288)2125。
(山梨日日新聞 2025年6月16日掲載)