南アルプス公園線 来月から交互通行規制 早川町奈良田-広河原間 時間帯見直し 午前に「下り」も設定へ

 県は2日、南アルプスの登山口となる南アルプス市芦安芦倉の広河原と身延町の国道52号を結ぶ「県道南アルプス公園線」について、昨シーズン同様に7月1日から10月31日まで早川町奈良田-広河原間(延長約18キロ、所要時間約1時間)で時間制限の通行規制を行うと発表した。同県道は、南アルプス林道が全面通行止めとなっている中、山梨県側から広河原につながる唯一のルートで、規制は狭い道への車両の集中を避け、安全確保を図ることなどが理由。今シーズンは地元の要望も踏まえて、午前中の下山利用もできるよう通行可能時間帯を見直した。

 県道路管理課によると、同県道は道幅が狭く、谷側の路肩が弱いことなどから規制期間中は一方通行とし、上り方向(奈良田から広河原)と下り方向(広河原から奈良田)の交互通行となる。通行可能時間帯は上り方向が午前4-10時、午後1-2時、同6-7時、下り方向は午前11時-正午、午後3-5時、同8-9時。

 昨シーズンは、下り方向に午前中の通行可能時間帯がなく、登山を終えた人などが午前中に戻ってくることが不可能だった。五月に早川町からの規制見直しの要望を受け、下り方向にも午前の時間帯を設けた。

 同期間以外は全面通行止め。大型車(11人乗り以上のマイクロバス含む)は、時間制限での規制期間中も通行できない。

 南アルプス公園線の通行規制は、南アルプス林道が2002年10月から4回の崩落があり、全面通行止めが続いていることを受け、同県道の通行量増加を見込んで昨シーズンから実施している。

 県は南ア林道の安全対策工事を進めており、早ければ7月中旬-下旬にもおおむね完了する見通し。ただ、同課は「林道の通行が再開されても、道路状況や混雑状況などの様子を見る必要があり、今シーズンは同県道の通行規制を続ける」としている。

(2004年6月3日付 山梨日日新聞)

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