御勅使川扇状地の古代牧の歴史学ぶ 南アで地域開放講座

御勅使川扇状地で牛馬が飼育されていた歴史について学んだ地域開放講座=南アルプス・若草生涯学習センター

 山梨郷土研究会(野口英一会長)は2日、南アルプス市の若草生涯学習センターで地域開放講座「御勅使川扇状地の古代牧を考える」を開いた。
 市ふるさと文化伝承館の中山誠二館長ら4人の研究者が御勅使川扇状地で古代、牛馬が飼育されてきた歴史や牛馬の利用について発表した。百々遺跡では100体分を超える牛馬の骨のほか、鉄製品など一般集落としては珍しい遺物が出土している。中山館長は牧経営のほか、製鉄や窯業など多様な産業が根付いていた可能性を指摘し、「この地域全体が古代コンビナートとして最先端技術があったことが読み取れる」と話した。
 約90人が聴講した。地域開放講座は、地域の歴史を地元の人と学ぶ機会として企画され、今回で3回目となる。

(山梨日日新聞 2023年12月3日掲載)

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