2021.8.30 News /

新たな大動脈 全通

中部横断自動車道の山梨-静岡 残る北部

 中部横断自動車道の下部温泉早川インターチェンジ(IC)-南部IC間(13.2キロ)が29日供用を開始し、着工から24年を経て山梨-静岡間(74.3キロ)が全線開通した。中央自動車道と新東名高速道路が中部横断道で直結し、山梨県内は物流の促進や新たな企業立地などが期待される。中部横断道で未開通の区間は、北部区間に当たる長坂-長野・八千穂間(約40キロ)のみとなった。

 国土交通省甲府河川国道事務所によると、中部横断道山梨-静岡間の全線開通で、山梨、静岡両県庁間の所要時間は従来よりも20分短縮され、1時間35分になる。山梨県は特産品のブドウや桃などの輸出で清水港の利用が伸びる可能性があるほか、富士山を囲む新たな高速道路網の形成で観光振興も期待されている。

 中部横断道は、新清水JCTと長野・佐久小諸JCTを結ぶ全長約130キロで計画されている。途中は県内の中央道を経由する。長坂-長野・八千穂間は唯一事業化されておらず、国が14年12月から環境影響評価(アセスメント)の手続きを進めている。

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