南アルプス市 6イベント地元に移管 検討会報告 「果樹、山岳」で新企画

 市主催イベントの見直しを進めている南アルプス市の検討会は、これまでの協議内容を中間報告としてまとめ、市に提出した。報告によると、甲州凧(たこ)上げまつりなど6つのイベントについて運営主体を市から地元地域・団体に移行、市は補助金を支出して支援し、継続が困難な場合は廃止を検討する。一方で果樹と山岳観光をPRする大型イベントを新たに企画する。市は中間報告を踏まえ、イベントの詳細を決める。

 検討会は、市財政が厳しい中でのイベントの在り方を探るため昨年8月に設置した。委員は各種団体代表や地域の住民代表ら25人。本年度から釜無川いかだ下りと芦安新緑まつり、櫛形山アヤメ祭りを廃止し、現在も協議を継続している。

 中間報告では、これまで市が運営していた6イベントをコミュニティーイベントに位置付けた。2009年度からは地元の地域や団体が主催し、運営可能な規模と内容に見直す方針を示した。

 対象イベントは「甲州凧上げまつり」(甲西)「アヤメフェア」(櫛形)「サマーフェスティバル」(若草)「心あったかまつり」(白根)「紅葉まつり」(芦安)「かきまつりまいもん朝市」(八田)。市は補助金を支出するが、地元で自主的に運営できない場合には廃止もやむを得ないとの見解だ。

 一方、中間報告は、市内観光の目玉と位置付ける果物と山岳を県内外にPRするイベント「フルーツ山麓(ろく)フェスティバル」(仮称)の新規開催を提示。市は予算確保などの調整を進める。

 市は11月下旬に新イベントの実行委を設立。6イベントが地域主体に移行した結果、住民の芸能発表など削られる内容を同フェスティバルに組み込むことも検討する。

(2007年12月7日付 山梨日日新聞)

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