2020.1.16 News / 芦安 / 環境保全 /

アマゴ復活へ稚魚放流

芦安中生徒ら卵から飼育

御勅使川にアマゴを放流する芦安中の生徒=南アルプス市芦安地区

 南アルプス市芦安地区の住民有志と芦安中生徒は9日、御勅使川にアマゴの稚魚を放流した。地元の川にアマゴを復活させる取り組みの一環として、学校敷地内の池で卵からふ化させて育てていた。

 放流は今年が2回目。生徒18人と住民らが参加した。忍沢養殖場(富士川町)の秋山冨一社長が、アマゴが川を下って成長し、サツキマスとなって戻るなどの特徴を説明。校内の池に設置した飼育用の木箱から体長2センチ程度に成長した稚魚を出し、学校近くの御勅使川で紙コップに移してから放した。

 2年生は「放流した稚魚が大きく成長して戻り、また再会できればうれしい」と感想を話した。参加した地元の温泉旅館「白雲荘」店主は「生徒には放流を通して魚のことを知り、川をきれいにする意識を持ってほしい」と話していた。

 活動は中部横断自動車道沿線の活性化を図る「南アルプス・ネイチャー王国プロジェクト推進協議会」のサツキマス遡上調査部会(青木茂部会長)の取り組みと連携。芦安地区では2年前から住民が活動を始め、今回は昨年11月から芦安中を含む計5カ所で1万粒の卵をふ化、飼育していて、今後も随時稚魚を放流する。

(山梨日日新聞 2020年1月16日掲載)

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