2004.10.25 News / 北岳 / 芦安 / 登山 / 人物・団体 /

北岳で遭難 大久保さんの遺品発見 6年経て両親の元へ 南アルプス市

 1998年に北岳で遭難死した神奈川県藤沢市の故大久保泰伸さん=当時(41)=の登山用具が北岳で見つかり、22日、ふもとの南アルプス市芦安地区で、両親に引き渡された。

 見つかったのはサブザックとみられるリュックサックやピッケルなど。今年8月、小太郎沢近くの尾根で登山者が見つけ、中にあった免許証から家族に連絡した。

 遭難時の捜索活動にも参加した、地元の山岳愛好家で市役所芦安支所長の青木可行さんと、清水准一さんが今月11日に現地を訪れて回収。同支所を訪ねた父譲さん(85)と母静枝さん(82)らに手渡した。

 リュックサックの中には財布や携帯電話などのほか、愛用のカメラも。「悪天候で衰弱したため、メーンのザックを置いてサブザックに貴重品をつめて下りようとしていたのかもしれない」と清水さんは話した。

 カメラは撮影前の状態で、譲さんらは「6年もたってからよく出てきた。カメラに何か写真が残っていれば良かったが…」と話していた。

 大久保さんは98年5月、北岳で消息を絶ち、2000年に白骨化した遺体の一部が見つかった。遺品が見つかったのはこの近くで、一般の登山者はほとんど通らない場所だという。

 大久保さんの遭難事故をきっかけに、清水さんら芦安地区の山岳関係者らが「大久保基金の会」を設立。遭難事故を防止しようと、登山道の整備などをしている。

 【写真】故大久保泰伸さんの遺品を受け取る母静枝さん(右)ら=南アルプス市役所芦安支所

 (山梨日日新聞 2004年10月23日付)
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