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2003.3.13 所属カテゴリ: 芦安 / 自然文化 / 地名 /

安通

 山梨県南アルプス市芦安。旧芦安村の大字で「あんづい」と言う。江戸時代には巨摩郡西郡筋に属した旧安通村。1875(明治8)年1月、旧芦倉村と合併して「芦安村」の一部となる。御勅使川右岸の山裏にあたる狭い段丘上に立地し、1806(文化3)年に戸数わずかに3戸。大正期の中ごろには無住地となった。この地は「曽我物語」の大磯の虎御前の出生地といわれ、伊豆権現が祭られ相殿に曽我十郎祐成と虎御前が配祭されたが、先年まで三社大権現(弘化3=1846年)と書かれた石柱が立つ社地のみが、古びた石段とともに叢林の中に埋もれていた。今は社地は整地されて地震の際の避難所となっている。社地の上方に虎女の鏡立石がある。