更新日:2017年11月17日
SNSで遭難ストップ
発生最多、県警が啓発強化

 山梨県内で今年発生した山岳遭難は15日現在で155件に上り、遭難者とともに過去最多だった昨年を上回る事態となっている。11月だけで20件発生し、県警は発信力がある会員制交流サイト(SNS)を活用し、遭難の原因や遭難防止対策を繰り返して訴える厳戒態勢を取っている。紅葉は見頃が最終盤を迎え、今週末も多くの人の入山が予想される。18日は雨の予報が出ていて、県警は注意を呼び掛けている。

 「雪のない低い山だから大丈夫というのは妄想」「照明もたざる者山に入るべからず」−。県警のツイッターは今月に入って頻繁に山中での注意事項が投稿されている。中には「山で道に迷うと最悪死にます」と厳しいメッセージも並ぶ。

 県警は登山者が利用する駅や登山口などで遭難に注意を呼び掛けてきたが、発生に歯止めがかからない。ツイッターは具体的な遭難事例を挙げて、無理のない安全な登山を呼び掛けている。

 県警地域課によると、15日現在の発生件数(暫定値)は統計を取り始めた1965年以降で最多だった昨年の149件を6件上回り、遭難者も172人で昨年より12人増え最多。11月の発生件数は月半ばで20件に達し、過去の月間件数を大幅に上回る。

 「常に現在地を確認できるよう地図、スマートフォンを常備することやヘッドライトや防寒具の準備を怠らないでほしい」。16日に日本山岳会山梨支部などが甲府・山梨学院大生涯学習センターで開いた登山基礎講座で、県警地域課の飛弾晶夫警部補は約30人の参加者に呼び掛けた。

 飛弾警部補は装備や体力が不十分な登山者が増えていると指摘。単独登山を控え、時間に余裕を持った登山計画を立てることなどをアドバイスし、遭難した際の取るべき行動も解説した。

 甲府地方気象台によると、18日は夕方ごろまでところにより雨が降る見込み。山間地では降雪の可能性もあるという。気温も平年を下回ることが予想され、気象台の担当者は「登山などには十分気を付けてほしい」と話す。

 県警地域課の細田茂樹次席は「落ち葉で滑りやすくなったり、日没が早くなったりして遭難のリスクが高まっている。さまざまな方法で注意を呼び掛ける」と話している。

 【写真】県警地域課の飛弾晶夫警部補が山岳遭難の傾向や対処方法を解説した講座=甲府・山梨学院大生涯学習センター

 (2017年11月17日付 山梨日日新聞)